「2025年度グッドデザイン・ベスト100」を受賞しました
2025年10月16日(木)【お知らせ】
景観デザイン学研究室教授・根本哲夫は、公益財団法人日本デザイン振興会が主催するグッドデザイン賞において、「舗装材料 ゼロセメント土系舗装」が2025年度グッドデザイン賞を受賞したことをお知らせいたします。また、授賞対象の中から、特に優れた100件として高い評価を得た「グッドデザイン・ベスト100」にも選出されました。学校法人足利大学、大林道路株式会社、日本興業株式会社、株式会社高大の連名での受賞となります。
【「舗装材料 ゼロセメント土系舗装」】について
「舗装材料 ゼロセメント土系舗装」は「土」のやわらかな素材感と性質をそのまま生かしセメントや樹脂を使わずに固めた環境にやさしい舗装材です。使用している材料は土、固化材(酸化マグネシウム、塩化マグネシウム)、水ですが、安定した品質・強度を有し、コンクリート製品の基準に準拠した舗装として使用できます。また、セメント等が含まれていないことからカット廃材等も砕くと土になり、処理に関わるCO2削減にもつながる持続可能なマテリアルです。
※「舗装材料 ゼロセメント土系舗装」には、大林道路株式会社:現場施工「つちみち舗装(オーククレーNC)」、日本興業株式会社:即脱(乾式)成型「つちみちペイブ」、株式会社高大:プレス成型「すなみちペイブ(コウダイChura)」の工法があります。
【審査委員評価コメント(田渕 智也 小林 マナ 田子 學 Edward Barber】
従来の土系舗装が抱えていた強度不足や劣化の早さを克服し、セメントや樹脂を使わずに高い耐久性を実現した点が評価される。地球温暖化対策や2050年カーボンニュートラルの目標が求められる中、CO₂排出削減や土に還元できる特性を持つ本製品は、持続可能な社会づくりに直結する意義を持つ。都市空間から歴史的景観まで幅広い場面での活用が期待され、縁石やベンチなど多様なコンクリート二次製品への展開可能性も大きい。土本来の柔らかな素材感と快適な歩行感をいかしつつ、美観と機能を両立したこの舗装材は、従来の常識を覆す新たなスタンダードを提示している。